マンションの水回りリノベーション② 下地・先行配線 ― 見えなくなる部分こそ、仕上がりを決める

前回は、マンションの水回り(ユニットバス・洗面所)の「解体」の様子をご紹介しました。今回は、何もなくなった空間に新しいお風呂と洗面所をつくっていくための土台づくり――大工工事の「巣づくり・下地」と、電気工事・設備工事の「先行配線・設備の仕込み」の工程をお届けします。
実は、どんな工事でも仕上がりや暮らしやすさを大きく左右するのは、完成すると見えなくなってしまう部分です。大工工事でいう「巣づくり・下地」、電気・設備工事でいう「先行配線・設備の仕込み」が、まさにそれにあたります。見える部分よりも、この見えない部分での準備や手間こそが、そのまま出来栄えと暮らしやすさに直結します。
写真は、大工が下地を組み上げた段階のものです。まず、各所の天井や間仕切りの位置が設計図どおりになるよう、墨(すみ)で基準の線を出します。そして、その墨に沿って一つひとつ木の下地を組んでいきます。
正直なところ、この段階ではほとんどの方が完成イメージを思い描けないと思います。しかし大工は、仕上げ材の厚みや、これから入るユニットバス・洗面台の大きさまで想定・考慮しながら、逆算して一つひとつの下地を組んでいます。
同じように電気工事・設備工事も、どこに水道が来るか、どこに照明が付くか、冷水と温水がきちんと出るようになっているか――そうしたことを確認しながら、壁や天井をふさいでしまう前に、配線・配管を先行して仕込んでいきます。写真で天井や壁を通っている線や管が、その先行配線・配管です。
ここで大切になるのが、大工の役割です。電気も設備も、基本的には各職人さんが図面どおりに進めていきます。ですが現場では、必ず図面どおりにいかない場所が出てきます。そんなときは、現場のすべてを把握している大工が確認し、「ここはこうしよう」と指示を出していきます。
どの工事も大切な仕事ですが、なかでも全体を把握している大工は、とりわけ責任の重い役割を担っています。「どんな大工に当たるかで、家の仕上がりのレベルが変わる」と家づくりではよく言われますが、その理由がまさにここにあります。
弊社では、お客様がこの住まいで暮らすときに笑顔になっていただける姿を思い描きながら、日々より良い住まいづくりに努めています。次回は、この下地の上に新しい設備や仕上げが入っていく様子をご紹介する予定です。どうぞお楽しみに。😊

